インピーダンス、リアクタンス、アドミタンス、コンダクタンス、サセプタンスって何?

混同しがちなこれらについてざっくり解説します。

インピーダンスとは?

インピーダンス:Ż[Ω]

交流回路における電流の流れにくさのことで、抵抗RとリアクタンスXによって表されます。


Ż=R+jX \\
j:虚数単位


リアクタンス:X[Ω]

コイルやコンデンサが持ち、インピーダンスのうち電力を消費しない虚部を構成します。

コイルによるリアクタンスを誘導性リアクタンス

コンデンサによるリアクタンスを容量性リアクタンスといいます。

ちなみに、このリアクタンスにかかる電力を無効電力といいます。

この無効電力は発電所から送られた電力のうち仕事をせずそのまま帰ってしまうものを指し、送電コストのみがかかってしまいます。

送り返された電力に対して電気料金は発生しないため、電力会社は有効電力(上記式の実部)を増やしてもらう工夫をしているようですね。

(具体的には、電力の受け取り側で有効電力の比率を増やす設備を持つ場合に電気料金を下げる等が挙げられます。)

アドミタンスとは?

アドミタンス:Ẏ[S]

回路における電流の流れやすさのことで、コンダクタンスGとサセプタンスBによって表されます。

また、単位はS(ジーメンス)で電気伝導率を表します。


Ẏ=G+jB \\
j:虚数単位


コンダクタンス:G[S]

抵抗(レジスタンス)Rの逆数で、アドミタンスの実部に対する電流の流れやすさを表します。

サセプタンス:B[S]

リアクタンスXの逆数で、アドミタンスの虚部に対する電流の流れやすさを表します。

最後に

回路の勉強をするときに、いつもこのあたりの用語が分からなくなるのですが、 ざっくりまとめているサイトが無かったため、備忘録として記事にしました。 お役に立てば幸いです。